注目の意図のフラッグVer2として、書式変更、全面的に見直しました:2023/6/1 ホーム

頭蓋仙骨治療 U ( エネルギー的側面について:Ver2

( 本ページのみが表示される場合、頭蓋仙骨治療U をクリックすることで左側に目次が表示されます )
吉祥寺で、2009年より、治療の傍ら頭蓋と内臓をテーマにしたワークショップを主宰しています
 2021年、頭蓋及び内臓は、共通のコンセプトにより新しい内容(Ver2)になりました

・はじめに

このページは、頭蓋仙骨治療 T ( 物理的側面Ver2 ) と対になっており、物理的側面のページでもお伝えしました様に、ダメージの回復は治癒エネルギーによって為され、エネルギーと言うアンダーグラウンドの事象は、目に見えるオーバーグラウンドの事象よりも遥かに複雑な要素とメカニズムが作用しています。
これらを対面でお伝えするのであれば、関心を持たれているテーマ沿って説明が可能ですが、それでは限られた少数の方にしか伝えられませんが、HPにより色々な方に無料で情報を提供することが可能です。
しかし、HPでは関心を持たれているテーマを中心に説明する事は不可能であり、多岐に渡る事象を丁寧に説明しようとすると文字数が増えてしまい、どうしても難解になってしましますが、少しでも治療におけるエネルギーの本質をお伝えしたいと言う意図の元に、当サイトを作成しています。
患者のエネルギーを、両手で知覚している画像
エネルギーに対して、
コミットしている1例

1、本ページの目的:エネルギーによる作用の言語化

このページでは、治療におけるエネルギーの作用について、可能な限り言語化を試みながら、色々と述べています。
エネルギーは一般的に目視では認識しづらい要素でありますが、治療におけるアンダーグラウンドでは確実に作用しており、このことは治療を行う側で認識されているか否かに関らず、構造的に作用していると考えています。
本ページの目的の1つは、頭蓋仙骨治療をテーマにして、これらのアンダーグラウンドにおけるエネルギーの作用を言語化して表現すること であり、本来作用しているエネルギーに対する(情緒的ではない)認識は、それが認識されていない場合に比べて、より安定して効果的な治療に繋がります。

・エネルギーの作用を単に示しただけでは単なる仮説に過ぎない

ここで1つ問題になることは、物理的要素は目視可能な為、共通の認識が得られ易いと思われますが、エネルギー的な要素は一般に目視不可能な為、その働きについて単に作用を示しただけでは単なる仮説に過ぎず、故にその背景や、前提となっている状態、考えの筋道、等々、付随する色々なことも併せて述べています。
同時に、エネルギーは3次元的な広がりと共に浸透性を有するため、色々な要素に影響が及び、これらについても言語化を試みているため、冗長に感じられる部分もあるかと思いますが、ご理解頂けると嬉しいです。
また、エネルギーは一般的に目視による認識が得ずらい分野であり、可能な限り客観的な視点を意識していますが、どうしても主観的にならざるを得ない部分が発生してしまうことをお含みおき下さい。
尚、エネルギーの動き等は、主に、アジナチャクラにより認識されると考えていますが、当方は自分のアジナチャクラを自分の意志でフルオープン・フルクローズ可能で、オープンからクローズにチェンジすると、それまで当たり前に掴めていた情報が一気に失われます。
この事で、通常自分にとっては普通に知覚されている諸々の事象が、どこまでがアジナチャクラによる知覚であったのかの判別が可能になります。
もう1つ、物理的側面 の項でもお伝えしていますが、頭蓋への施術には治療としての切り口と、リラクゼーション的な切り口があり、当方では純然たる治療と位置付けた施術を提供しており、当HPもその趣旨に沿っています。
ですので、頭蓋仙骨治療と称しましても、本項とは全く異なる方式が存在している事もここで追記させて頂きます。

2、治療におけるエネルギーの役割、及びその種類

頭蓋仙骨治療に限定せずに、広い意味での治療を考えた場合、施術は物理的な要素のみでは無く、例え施術者本人に自覚が無くともエネルギー的な要素も確実に作用しており、効果の何割かはエネルギーによるものであると考えられます。
即ち、施術は、物理とエネルギーの両要素により為されている訳であり、同時に、例えばエネルギーワークと呼ばれるエネルギーのみの施術もジャンル的に確立されており、ここで重要なことは、例えエネルギーのみの治療であっても、身体の物理的な回復が要求されます。
言い換えると、エネルギー的な関りであっても、治療として成立する為には物理的なダメージの回復が必要であり、ここに於いて、エネルギーの作用により物理的な変化が実際に起きていることになります。
では、エネルギー的な働きにより、物理的なダメージが回復するということは、どの様なことが起き、どの様なエネルギーが関与しているのでしょうか?
結論から先に申し上げますと、そこにはエネルギーによる物理的な治癒が起きており、これらが可能となるエネルギーには大雑把に言って2種類が考えられ、1つは『 治癒エネルギー 』、もう1つは『 生存エネルギー 』 と呼ぶことが可能であると考えています。
更に、施術の構成には物理とエネルギーの2つの要素があるとして、では、どちらが主でどちらが従であるかと申しますと、私はエネルギーが主で、物理が従であるとの認識に至っています。
要するに、物理的側面をオーバーグラウンドでの事象とすると、エネルギー的側面はアンダーグラウンドでの事象であり、アンダーグラウンドにおけるエネルギーの作用をベースとして、治療が成り立っていると考えています。
しかし、効果的な治療の為には、物理的な要素が従であるからと言って疎かにしてもOKと言うことは全く有り得ず、色々な注意点や、記憶に留めておきたい諸々の事項は、物理的な要素の方が遥かに多いと思われます。
と言うより、物理とエネルギーでは異質な側面が多々有り、物理に関しては形あるものとしての幾何学的な法則に則った様々な要素が関係し、エネルギーに関しては、潜在意識の領域まで含んだ、施術者の意識のあり方や認識の状態、等々が重要な要素として施術全体に関係して来ます
以上、治療に於けるエネルギーの作用について概観をお伝えしましたが、実は、この内容がこのページの主題であり、全ての手技療法は治癒エネルギーを患部に誘っていると考えられ、頭蓋から仙骨にかけてのエリアは、特にエネルギーと物理が象徴的にクロスオーバーしている部位として、治療におけるエネルギーの作用を説明したり、理解するための、最適な題材であると考えています。
このことは取りも直さず、施術者にとっても、エネルギー的な感性を養うための好適なテーマとなります。
以下、頭蓋仙骨治療U(エネルギー的側面)として、臨床における頭蓋仙骨治療の代表的な施術の流れを説明し、治療における1つの前提(患者に内在しているエネルギーの要素)、3つの要素(触診、判断若しくは評価、ダメージの回復)について、エネルギーの作用を順を追ってお伝えして行きます。

3、頭蓋仙骨治療における一般的な流れ、及び、エネルギー的な1つの前提と3要素

頭蓋に対する治療的な施術を考えた場合、以下の手順がオーソドックスなものとして挙げられるでしょう。
(繰り返しになりますが、リラクゼーションを意図した頭蓋への施術は、対象として考えていません)
以下、治療の流れを箇条書きで示します。
 @、指の腹を使い、左右より、耳の上側を触診します(写真下左)
 A、発生している頭蓋リズムを知覚します(頭蓋リズムによる頭蓋骨の動き、写真下右)
頭蓋仙骨治療の開始時の指の位置の画像 頭蓋骨の繰り返しの膨張・収縮の動きのイラスト
このポジションよりスタートします 0.01mmレベルの膨張・収縮の動きを繰り返しています
 B、頭蓋リズムに内在する歪みを知覚します(頭蓋骨の歪みの1例、写真下左)
 C、ダメージの位置の目星をつけます(左右のステレオイメージによりダメージの位置を知覚、写真下左)
ダメージを受けている頭蓋骨の、歪んだ動きのイラスト ダメージに対して間接法で治療を行っている画像
ダメージにより、膨張・収縮の動きに歪みが発生しています ダメージに対して間接法を適用しています
 D、その位置に対して、指先を移動します(写真上右)
 E、治療として間接法を適用します(写真上右)
 F、再度触診を行い、治療効果を確認し、次のステップに移ります
以上述べた一連の流れの中に、治療が機能する為の1つの前提、及び3つの要素、が含まれています。
そして、これらは全て、エネルギーが大きく関係しています。
ここでは、その全体像を掴んで頂くために、先ず以下に項目を挙げ、次に概略をお伝えし、詳細は項を改めて順に記述しています。
治療が機能する為の項目 項目の極簡単な内容
前提:頭蓋リズムの存在 頭蓋は、エネルギーにより、頭蓋リズムと呼ばれる膨張・収縮の動きを繰り返しています
『 4、頭蓋リズムの存在 』 にて詳しく述べています
要素1:知覚 触診による、0.01mmレベルの動き、及び動きに内在している歪みまでの知覚
『 5、頭蓋リズムの知覚 』 にて詳しく述べており、本ページの中心的テーマになります
要素2:特定 左右の指で知覚された歪みの内在している動きにより、ダメージの部位の特定
『 8、ダメージ位置の特定 』 にて詳しく述べています
要素3:治療 特定されたダメージに対して、間接法と呼ばれる治療技術の適用
『 9、治癒エネルギーの作用 』 にて詳しく述べています

・( 治療が機能する為の ) 前提:
 頭蓋は、エネルギーにより、頭蓋リズムと呼ばれる膨張・収縮の動きを繰り返しています

頭蓋リズムとは、頭蓋の左右方向の、振幅0.01mm、周期8〜12回/分の物理的な膨張・収縮の繰り返しの動作を指しています。
頭蓋仙骨治療の基本は、このリズムに対してその動きに内在する歪みまでを触診により知覚し、知覚された歪みの開放を指標として治療を行います。
ですので、頭蓋リズム発生のメカニズムの本質的な理解は、効果的な頭蓋仙骨治療のための重要な要素であり、この動作は、脳脊髄液の増減に伴う動きとして説明も可能ですが、ブレスオブライフと呼ばれるエネルギーの顕現であると考えられます。
頭蓋骨の繰り返しの膨張・収縮の動きのイラスト
では、ブレスオブライフの本質とは何なのでしょうか?
やはりブレスオブライフの顕現の1つである、モティリティと呼ばれる動作との対比により、深い理解に繋がります。
『 4、頭蓋リズムの存在:頭蓋リズム発生のエネルギー的なメカニズム 』 にて、詳しくお伝えしています。

・( 治療が機能する為の ) 要素1:触診による、0.01mmレベルの動きに内在している歪みの知覚

頭蓋リズム、及びそこに内在する歪みまでも、安定して正確に知覚出来ることが、(リラクゼーションでは無い)頭蓋仙骨治療の土台に相当することは既にお伝えしました。
実は、この知覚がかなり難しく厄介であり、頭蓋仙骨治療を教える場合も苦心する部分になります。
『 5、頭蓋リズム、及びそこに内在している歪みまでの知覚 』 にて、詳しくお伝えしています。

・(治療が機能する為の)要素2:左右の指で知覚された歪んだ動きを元にした、ダメージの部位の特定

上記、歪みを正確に知覚出来たとしても、その情報を元にダメージの部位を出来るだけ正確に特定する必要があります。
これは、全ての、全身の治療でも言い得ることなのですが、最も上位に位置するダメージの部位から施術を行って行く必要があり、これが正鵠を得ていないと、治療直後は一見良くなっていても、確実に戻ります。
全ての治療で、戻りをゼロにすることは困難ではありますが、逆に言いますと、どんなに施術を受けても戻ってしまう場合のメカニズムはこの様な場合が多いと考えられます。
当方に来て頂けるクライエントさんは、殆どの方が色々な治療を相当種類受けても満足行く効果が得られず、その末に当方に来られる方が多いです。
この様な場合は、初回で最も上位の部位を見つけることは流石に困難な場合が多く、幾度も色々な角度から施術を試み、戻り具合も勘案しながら、試行錯誤を繰り返して上位に位置するダメージの部位を捜して行く場合も多いです。
繰り返しになりますが、最も大きな歪みでは無く、枝葉末節の歪みをいくらリリースしても、殆ど効果はありません。
右に示した参考図ですと、黒○で示した部位をリリースする必要があります。
2番目、3番目に大きな歪みにリリースを試みた場合、リリース直後は効果が出る場合も多いですが、結局のところ、症状が戻ってしまう事が多いのです。
この理由として、頭蓋骨や縫合部の繊維性の組織はある程度の柔軟性を有するため、最も大きな歪みを残してのリリースは可能であり、その時は効果が出たとしても最も大きな歪みが残っている為、時間の経過で全体の歪みは元のパターンに戻り易く、症状も戻ってしまうと考えられます。
本件に付きましても、『 8、ダメージ位置の特定 』 にて詳しく説明致しています。
ダメージを受けている頭蓋骨の、歪んだ動きのイラスト

・(治療が機能する為の)要素3:特定されたダメージに対して適用される、間接法と呼ばれる治療技術

治療として成り立つためには、実際の物理的なダメージが回復することが必須であります。
要するに、患者の患部に治癒反応が起こり、ダメージの回復が起こる訳ですが、では『 治癒反応の本質とは何か?』 と言う問題行き当たることになります。
頭蓋仙骨治療では、間接法と呼ばれるテクニックを用いますが、この間接法は、頭蓋に限らずに全身のダメージに適用が可能であると同時に、エネルギー的なダメージにも適用が可能です。
当方は、エソテリックヒーリングと呼ばれる、実際の物理的な身体には一切触れない、エネルギーのみの治療も行っていますが、この場合も、エネルギー的な歪みに対して間接法を適用しています。
因みに、間接法は、直接法と呼ばれるテクニックと表裏の関係にあり、この表裏の中間に、BMTと呼ばれる方法が在ります。
従い、間接法を正確に且つ最も効果的に適用可能な為には、表裏、中間にある、直接法、BMT も使えることが前提となり、頭蓋の場合は特に間接法が多いですが、時によっては、BMTを使います。
物理的な全身の身体の場合は、私の場合、以下の感じになります。
中間法 : BMT : 直接法 ≒ 7 : 2 : 1
本件に付きましても、『 8、治癒エネルギーの作用 』 にて詳しく説明致しています。
★ 前提:頭蓋は、エネルギーにより、頭蓋リズムと呼ばれる微細な膨張・収縮の動きを繰り返しています

4、頭蓋リズムの存在:頭蓋リズム発生のエネルギー的なメカニズム

頭蓋骨は、頭蓋リズムと呼ばれる、0.01mm程度の膨張・収縮の動きを、8〜12回/分、のサイクルで繰り返しており、頭蓋に歪み等が発生するとこの膨張・収縮の動きにも歪みが発生します。
そして、体調不良はしばしば頭蓋の歪みと関係し、歪みは膨張・収縮の動きのアンバランスとして現れているため、頭蓋リズムのバランスを指標にした治療が可能となります。
これが、頭蓋仙骨治療の基本的な考え方になります。
頭蓋骨は寄木の様に構成され、膨張・収縮の動きを有しているイラスト
頭蓋は寄木細工の様に出来ており
事故等で歪むことがあります
そして、この動きは、頭蓋の内部で循環している脳脊髄液の液圧の増減より説明可能ですが、触診より得られる感覚とは、かなりの乖離があります。
それに対して、私の師であるジム・ジェラスは、『 頭蓋リズムとはブレスオブライフと呼ばれるエネルギーの現われである 』 と述べており、私には、こちらが正鵠を得ていると感じられます。
(参考) 乖離の感じとか、正鵠を得ている感覚とかは、以下をを参照下さい
     頭蓋仙骨治療(T):物理的側面 > 4、リズムのメカニズム 
では、ブレスオブライフとは何なのでしょうか?

・ブレスオブライフとは何か?

ブレスオブライフとは何かと言うと、広義にはエネルギーであり、このエネルギーには潮の満ち引き(タイド)のような周期性の動きがあり、場合によってはタイドと表現されることもあります。
そしてジム・ジェラスは、ブレスオブライフについて、『 ミステリー、愛、創造の力、発生と成長の力、etc・・・・ 』 と、比喩的に述べていますが、この説明で納得して理解出来る人は少ないのでは無いでしょうか?
実は、私も、このコメントではよく判らないのです。
話は変りますが、オステオパシーの中に、内臓マニュピレーションと呼ばれる治療体系があり、そこにも、頭蓋リズムと似通ったモティリティと呼ばれる微細な動きがあり、これを指標とする治療技術があります。
そして、ジム・ジェラスは、『 頭蓋リズムもモティリティも、共にブレスオブライフの現れの一つである 』 とも述べており、この言葉を手掛かりにして考察を進めて行くと、頭蓋リズムの本質が見えて来ます。

・モティリティとは何か?

モティリティ ( 内臓自動力 ) とは、各々の臓器の形状や質量に応じた固有の周期性を伴った繰り返しの極めて微細な揺動運動で、周期は7〜8回/分、内臓マニュピレーションでしばしば出て来る重要な概念になります。
(実際には、臓器以外の全身のパーツにもモティリティは起きていますが、ここでは臓器と記述しています)
また、一般的に、モティリティの知覚は頭蓋リズムに比べてやや難易度が高いと考えられており、モティリティを教える機会もしばしばありますが、実際に教た感触でも、難易度は若干高いと感じられます。
理由としては、頭蓋リズムは骨格系の動きであり、全ての部位で動きの質感は共通していますが、モティリティは臓器の動きであり、各々の臓器の質感や重量の違いがモティリティにも反映され、骨格系のような統一感に乏しく、この辺りが知覚の難易性に反映されていると考えられます。
因みに、当方では、内臓ワークショップVer2 として、モティリティを指標としたワークショップも主宰しております。
頭蓋ワークショップVer2 では、頭蓋リズムのエネルギー的な動きをメインに知覚することで動きの知覚は格段に容易になりますが、モティリティの知覚に関しましても、エネルギー的な動きをメインに知覚することでその知覚は格段に容易になり、モティリティの知覚を学ぶことで、頭蓋リズムの知覚も精度がアップし、これらは全ての治療の底上げに繋がります。
ジャンピエールバラルの著書『 内臓マニュピレーション 』の画像
かなり難解な書籍ですが、
個人的には名著だと思います
内臓マニュピレーションにおけるモティリティの動きを最初に広く提唱したのは、フランスのオステオパスである、ジャン・ピエール・バラル氏で、1990年に邦訳が出版された、『 内臓マニュピレーション 』 には、モティリティ、及びモビリティ ( 内臓他動力 ) を用いた治療について、各臓器による動きの違い等が詳細に記述されています。
( 参考:モビリティとは、呼吸による、臓器の受動的な動きを指しています)
そして、この本を仔細に読み込むと、モティリティとは、各々の臓器のエネルギーの出たり入ったりの動きであると考えられ、インスパー、及びエクスパーと命名されています。
更に、頭蓋リズムは頭蓋骨の膨張・収縮の動きであり、これらには類似点があり、モティリティと頭蓋リズムには関連付けが可能で、これらをまとめて、以下に表にして示します。
・モティリティと頭蓋リズムの関係
エネルギーの動き 内臓マニュピレーションでの命名 頭蓋仙骨治療での命名
エネルギーの流入による動き インスパー 頭蓋の膨張に相当
エネルギーの流出による動き エクスパー 頭蓋の収縮に相当

・モティリティと頭蓋リズムの周期の違いに対する考察

また、周期については、モティリティが8〜7回/分なのに対して、頭蓋リズムは8〜12回/分となっています。
モティリティに関しては、この本では臓器の動きとされていますが、別途、バラルは全身のパーツの動きとも述べており、エネルギーの流入・流出における周期的な運動の定性的な一般論として、対象が小さければ流入に要する時間は短くなり、周期の回数は多くなります。
これらより、モティリティと頭蓋リズムの周期の違いを考察すると、モティリティの対象は各種パーツにより構成された身体の全体であり、頭蓋リズムの対象は頭蓋骨から仙骨までの骨格系となり、若干大雑把な推論になりますが、頭蓋骨から仙骨までの骨格系の方がサイズ的には小さくなり、頭蓋リズムの方が周期の回数が多くなることの説明が可能になります。

・頭蓋リズムとは何か?

以上、頭蓋リズムとはブレスオブライフの現われであり、このことは、内臓マニュピレーションにおけるモティリティの動きと対比して考えることで、より明確になることをお伝えしました。
実際問題として、恐らく、頭蓋リズムを脳脊髄液の供給・排出のメカニズムの現われとの説明は、現状、世界中で行われていると想像され、これに異を唱えることは、それなりの根拠が必要だと考えていました。
ジム・ジェラスは私が師と仰ぐオステオパスであり、彼の頭蓋リズムに対する説は、私が実際に自分自身の知覚として感じる動きにかなり近いものがあり、正鵠を得ていると感じていた次第ですが、バラルの内臓マニュピレーションにおけるモティリティの説を目にする機会を得て、ようやくこの説は、真に妥当なのでは無いかとの確信に至りました。
また、前述しているように、当方は頭蓋仙骨治療を教えています。
私自身も、頭蓋仙骨治療は幾人かの講師から学ぶことで技術が身につき、今の自分に繋がっているので、それを踏襲する内容で教えている部分も相当数ありますが、やはり自分なりに確信が持てるものを提示したいと言う気持ちに対して、ようやく正鵠を得ていると実感出来る内容に辿り着けたと言う実感があります。
そして、頭蓋リズムの存在は、頭蓋仙骨治療の根幹を成すものであり、その正鵠を得た理解は、臨床においてもて多大な意義を有すると確信しています。

・バラルの内臓マニュピレーション:相当に難解な書籍

繰り返しになりますが、これらの説を展開するにあたり、バラルのモティリティに対する考えに出会うことが出来たのは、多大な意味があったと感謝している次第です。
上記、1990年に出版された、『 内臓マニュピレーション 』 は、2003年に入手し、当時、多大な困難を伴いながらも全部に目を通してはいました。
今般、改めて精読した訳ですが、当時書き込んでいたアンダーラインの部分が、今の私から見ると、見当違いも甚だしく思えたのですが、逆に、当時に私の理解のレベルを再確認出来て、とても良かったと感じています。
同時に、この書籍を精読するに当たり、かなりの分量のメモを作成しました。
折角作成しましたので、その抜粋をダイジェスト的にまとめてジム・ジェラスの説との比較を考察したものと、抜粋そのままのものを、補足としてこのページの下に載せてありますので、宜しければご覧下さい。
補足1、バラルVMP−その1 『 内臓マニュピレーション 』 における、抜粋のダイジェスト版になります
補足2、バラルVMP−その2 『 内臓マニュピレーション 』 における、関連する部分をそのまま載せています
★(治療が機能するための)要素1:触診による、0.01mmレベルの動きに内在している歪みの知覚

5、頭蓋リズム、及びそこに内在している歪みまでの知覚

頭蓋骨は、人間の有している基本的な生存のエネルギーの1つであるブレスオブライフにより、頭蓋リズムと呼ばれる0.01mmレベルの微細な膨張・収縮の動きを繰り返しており、この動きには頭蓋の歪みが内在しています。
頭蓋仙骨治療の基本は、頭蓋リズム及び内在する歪みまでを知覚し、そのアンバランスの改善を指標として行う施術であり、効果的な頭蓋仙骨治療の為には、頭蓋リズム、及びそこに内在する歪みまでを正確に、且つ安定して知覚出来ることが急所になります。
尚、ここでは、頭蓋リズムの知覚について、8個の項目に分けて説明していますが、これらがこのページにおける最も重要な内容であり、最も多くのスペースを割いています
頭蓋仙骨治療に於いて、頭蓋を触診している画像 ダメージを受けている頭蓋骨の、歪んだ動きのイラスト
・ 左右より、指の腹で側頭部に軽く触れ、触診を行います ( 写真右 )
・ この状態で、頭蓋リズムを知覚します
・ 頭蓋リズムが知覚出来たら、その動作に内在する歪みを知覚します ( 写真左 )
頭蓋仙骨治療において、頭蓋リズム、及び内在する歪みまでを正確に、安定して知覚出来ることが急所であるとお伝えしましたが、この知覚にはエネルギーを含む幾つかの要素が関係しています。
実際、頭蓋ワークショップを主宰して10年以上経ちますが、頭蓋仙骨治療を学ぶに当っては頭蓋リズムの知覚が最初の関門になります。
先ず、以下に項目を示して、順に説明して行きます。
 頭蓋リズムの知覚における重要な項目  概要
@、エネルギー&物理的作用が同時に発生 物理的要素のみとの認識だと、知覚は必要以上に難しくなる
A、物理的な要素 施術者の身体に緊張が少なければ少ないほどOK
B、エネルギー的な要素1 エネルギーの動きは、気体の膨張に類似しており、知覚可能
C、エネルギー的な要素2 アジナチャクラ(第3の目)からの知覚
D、施術者に求められる意識1 情報を取りに行かない:自制
E、施術者に求められる意識2 意識が拡張されている:拡張
F、施術者に求められる意識3 意図を持たない:無

@、エネルギー&物理的な作用が同時に発生 : 物理的要素のみとの認識だと、知覚は難しくなる

ここまで、頭蓋リズムはブレスオブライフと呼ばれるエネルギーの顕現したものである旨をお伝えしました。
これは施術者側の問題でもありますが、エネルギーは一般に目視不能(実は、第3の目より認識可能)な為、消去法的に頭蓋リズムは物理的な動作であると認識されてしまい、この固定観念が頭蓋リズムの知覚を必要以上に難しくしています。
この事は、私は実際に頭蓋リズムの知覚の方法を100人以上の方に教えて来ましたが、物理的な動きと同時にエネルギー的な動きも同時に発生しいることを先ず最初に言語化してきちんと説明し、次に実技としてエネルギーの動きの知覚から学びをスタートすることで、頭蓋リズムの知覚は、従来に比べて格段に容易になります。
本件、頭蓋ワークショップVer2 にて詳しく述べていますので、ご興味・関心のある方は、是非覗いてみて下さい。

A、物理的な要素 : 施術者の身体に緊張が少なければ少ないほどOK

頭蓋リズムに現れている物理的な歪みを物理的に知覚する為には、指先が0.01mmレベルの動きに追従し、歪みの無い状態での動きと、歪みを内包している動きの物理的な違いを知覚出来ることが必要になります。
その為に絶対に必要な条件は、指先から掌、手首、肘、腕、肩、腰、等々に緊張が無く、可能な限り柔軟であることですが、言い換えますと、『 感度が高い 』 と表現することも可能です。
上記、物理的な要素として、緊張が無く、柔軟であることが望ましいと述べましたが、エネルギーに対しても同様なことが当てはまり、エネルギーの場合は、『 意識の拡張 』 が相当します。
詳しくは、『 E、施術者に求められる意識2 : 意識が拡張されていること 』 をご覧下さい。
因みに、頭蓋リズムの知覚において、エネルギーに対する知覚を遮断することで、指先からの物理的な情報のみの知覚も可能ですが、情報にフィルターがかかった状態となり、情報量は半分以下に低下します。
治療効果を考えた場合、知覚される情報量は多ければ多いほど、治療の可能性がアップします。
ここで、『 可能性 』 と但し書きを入れたのは、情報は使いこなせて始めて価値が生まれ、知覚が出来た段階では、あくまでも可能性のアップになります。
因みに、知覚した情報をどの様に臨床に役立つ認識に繋げるかは、本ページの、
 10、エネルギー治療の1例 > A、脳、中枢神経の知覚  でも、お伝えしています。

B、エネルギー的な要素1 : エネルギーの動きは、気体の膨張に類似して知覚可能

エネルギーの知覚ですが、実際に指先とか掌で知覚が可能です。
例えば、熱エネルギーですと、掌をかざすと熱いと感じられます。
頭蓋リズムにおけるエネルギーの膨張・収縮の動作に対しても、掌をかざすことで知覚が可能ですが、この場合、膨張時の動作が判り易く、左右の掌がプレッシャーにより押し広げられる感じを比較的容易に知覚が可能です。
両掌で、膨張・収縮のエネルギーを知覚している画像
因みに、この様な感覚は個人差が大きく、また、場のエネルギーの状態もかなり関係して来る為、この様な感覚をより確実に体感して頂く為には、講師がフィールドのエネルギーを整えることが必須になります。

C、エネルギー的な要素2 : アジナチャクラ(第3の目)からの知覚

エネルギー的な知覚について、実際に掌や指先でも、プレッシャーとして知覚可能なことをお伝えしました。
ところが、実際には、上記お伝えした以外にも、何等かの身体のセンサーで知覚が行われており、その中の1つに、アジナチャクラ ( 第3の目 ) による知覚があります。
但し、これらの知覚は、情報としては入力されているにも関わらず、どのセンサーからの知覚かを施術者自身が気が付いていない場合が圧倒的に多いと思われます。
例えば、私たちは左右の両目で対象を見ることにより、立体的なイメージを得ていますが、普段は、どの情報が右目からの知覚であり、どの情報が左目からの知覚であるかは、全く意識されません。
同様に、もしアジナチャクラからの知覚が機能していても、通常は、それがアジナチャクラからの知覚であるとは意識されていないと思われます。
これは、私自身アジナチャクラを自分の意志でフルオープン・フルクローズ可能ですが、普段は特に意識はありませんが、デフォルトではオープンな状態と思われます。
ところが、この状態から実際にフルクローズにすると、一気に知覚される情報が減少し、それまで当たり前の様に知覚出来ていたことの幾つかは、実はアジナチャクラからの情報であったことが認識されます。
実際にエネルギーの知覚はアジナチャクラ以外にも複数の経路があると考えられ、友人の風水師によりますと、国際風水師資格試験というものがあり、風水におけるエネルギーの知覚は5種類ほどあり、どの種類の知覚が得意かは風水師により異なり、複数の経路で同時に知覚されている場合も多いそうです。
以上は風水におけるエネルギーの知覚ですが、治療においても、アジナチャクラを含む複数の経路からエネルギーの情報を知覚していると思われます。
アジナチャクラに関しては、 【 補足3、アジナチャクラのオープン・クローズ、及び知覚について 】 にも記述していますので、宜しければご覧下さい。

D、施術者に求められる意識1: 情報を取りに行くのを自制する(情報を取りに行かない、捜しに行かない)

施術者の意識は重要な要素で、触診における、物理及エネルギーの両方に対して大きな影響があります。
但し、お伝えしていることは、あくまで 『 意識 』 であり、意図では無いことを理解願います。
そして、意識において最も重要な点は、頭蓋リズムの動きの知覚を取りに行かないことであり、知覚を取りに行くと、物理的・エネルギー的の両方に渡って多大な阻害要因になってしまいます。
先ず、物理的な阻害要因ですが、指先で動きを感じようと意識を集中すると、指先に神経を集中して指先で動きを捜す動作になってしまい、この意識状態だと指先に力が入り、触診の感度は返って低くなります。
触診において、つい日常生活の中でポケットの中の小銭を捜す様な感じで頭蓋リズムの動きを捜してしまうケースが見受けられますが、100%、確実に頭蓋リズムを見失います。
情報を取りに行くことによるエネルギー的な阻害要因としては、意識の広さが狭くなることと、エネルギー的な侵害の可能性があり、複合的にデメリットが発生し、これらを以下に箇条書きにします。

・ 情報を取りに行くことで発生する3つの阻害要因

D-1、指先の柔軟性が失われ、物理的な情報の知覚に必要な、指先の感度が低下します
 (本件は、この上の『 A、物理的な要素 : 施術者の身体に緊張が少ないほどOK 』 で説明しています)
D-2、意識が狭くなり、エネルギーの知覚にフィルターがかかり、知覚される情報量が著しく減少します
 (本件は、このすぐ下の『 E、施術者の意識2 : 意識が拡張されていること 』 で説明しています)
D-3、エネルギー的な侵害が発生し、患者の自己治癒エネルギーが引っ込み、治療効果が著しく減少します
 (本件は、『 7、治癒エネルギーの作用 』 で説明しています)

・ 連鎖的な悪循環の可能性

初学者の場合、情報を知覚出来た瞬間に『 これこれ、これに違いない!! 』 と言う感じで捜し求めていたものに出会えた喜びに心を奪われてしまい、理性を失い、その情報を追いかけてしまうことが多くの方に見られます。
これは、時間と費用をかけて頭蓋の治療技術を習いに来ている訳ですから、気持ちは十分に判りますが、更に追いかける感じで情報を取りに行ってしまうケースが多く、悪循環に陥いる事態がしばしば発生します。
これらは、無意識レベルで情報を取りに行ってしまっている場合が多く、理性による自制が必要になります。
繰り返しになりますが、治療家において情報を取りに行く意識は、癖として潜在意識レベルに刷り込まれている場合が殆どであり、まずこの癖を克服することが急所であり、言い換えると自制が必要になります。
当方、長年頭蓋ワークショップを主宰していますが、治療未経験のOLの方が、ベテランの治療家よりも先に頭蓋リズムの知覚が可能になるケースが多々在り、この場合は情報を取りに行くことが元々刷り込まれていないことが返って幸いしている1例になります。
では、情報を取りに行かないで、どうして知覚が可能なのでしょうか?
『 患者の存在 : 治療家の存在 = 50 : 50 』 となることで、頭蓋リズムは自然に治療家に入って来ます。
少しでも情報を取りに行くと、比率の50:50が崩れ、例えば、60:40となり情報は入って来ません。
本件は、『 頭蓋ワークショップVer2 』 でも説明しています
 

E、施術者に求められる意識2 : 意識が拡張されていること

施術者の意識について、情報を取りに行かないと同時に、意識が拡張されていることも、非常に重要になります。
意識の拡張は、触診のみならず、触診の次のステップとして行われる、歪みの開放における治癒エネルギーの誘導に関しても非常に重要であり、以下、少し詳しく説明しますので若干長文になりますが、目を通してみて下さい。
前記、『 4、エネルギーによる頭蓋リズム発生のメカニズム 』でお伝えした様に、人間の存在はエネルギーによって為され、そのエネルギーの1つがブレスオブライフであり、ブレスオブライフの物理的な現れの1つが頭蓋リズムになります。
言い換えると、頭蓋リズムは、オーバーグラウンドとアンダーグラウンドの両方の領域にまたがって作用しており、この時のオーバーグラウンドの物理的な動きは、アンダーグラウンドで起きているエネルギー的な動きの顕現であり、同期はしていますが、物理とエネルギーでは特性が異なり、細部では異なる動きになっています。
この様な構造の中で、頭蓋リズムのより正確で安定した知覚の為には、物理な要素とエネルギー的な要素を同時に知覚することがベターであり、物理的な要素における要件は 『 A、物理的要素 』 でお伝えしましたが、エネルギー的な要素において重要なことの1つが、『 拡張された意識状態 』になります
そして、この意識の拡張と言う概念は、エネルギー的な知覚に於いて、かなりの急所となる概念であり、治療以外の色々な所でも提示されており、故に理由は色々なものが存在していると考えられます。
例えば、真言密教に詳しい知人も、真言密教において意識の拡張は重要であると述べており、また、当方は エソテリックヒーリング も提供していますが、エソテリックの中でも意識の拡張は重要な概念として提示されています。
ここでは、私が臨床の中で実感している2つの要素について、これは当方で主宰している頭蓋ワークショップでも毎回お伝えしている内容なのですが、以下に意識の拡張の重要性を説明します。
 ・ブレスオブライフのエネルギー的な知覚
 ・集合エネルギーに属している、治癒エネルギーへのアクセス及び誘導

・ブレスオブライフのエネルギー的な知覚

先ず1つ目ですが、ブレスオブライフのエネルギー的な知覚において意識の領域で行われている要素があり、知覚しようと意図する主体の密度が濃いと、その密度の濃さがブレスオブライフにとって外乱になってしまい、既にある状態が変形してしまい、治療の情報としては不完全なものになってしまいます。
ですので、施術者の意識が拡大されていればいるほど、その密度は薄くなり、ブレスオブライフにとっての外乱としての要素も軽減されることになります。
(意識の密度に関しては、このすぐ下に、数式を用いて説明しています)
これは、例えば、スピーカーの音場特性の計測において、音場の中にをマイクを設置して計測する場合、マイクの物理的な存在が音場に対して外乱となり、その時点で正確な音場が失われてしまい正確な測定が不可能になってしまう物理的な現象に、かなり似でいます。
この現象は、『 不確定性原理 』と呼ばれていて、音響技術の分野では、かなりポピュラーな現象になります。
具体的には、スピーカーを設計・製作して、無響室を使用し、その音場の中で周波数特性を測定しても、マイクの物理的な存在の影響で正確な周波数特性が得られない現象を指しています。
この場合、マイクの存在が『 無 』 であれば、問題は解決することになります。
ある、著名なギタリストの、『 弦をつまびく自分の指を無にしたい 』 と言う話を何処かで目にした記憶がありますが、これも同じことを指していると思われます。
また、この事は、『 A、物理的な要素 』の所で、『 施術者の身体に緊張が少なければ少ないほど、限りなく柔軟で
あればあるほど、OKである 』とお伝えしましたが、深い部分では、同じことを現していると考えらます。
物理的な要素の場合、存在自体は否定しようも無い訳であり、可能な事として、『 限りなく緊張が少なく、柔軟である 』 と言う表現に落ち着いている訳です。

・集合エネルギーに属している治癒エネルギーへのアクセス、及び治癒エネルギーの誘導

本件の2つめは、『 7、治癒エネルギーの作用 』 でもお伝えしますが、治療は最終的には物理的な治癒反応としてダメージの回復が要求され、その為には、治癒エネルギーにアクセスして、ダメージが発生している患部に誘うことが必要になります。
先ず、治癒エネルギーへのアクセスですが、これは、集合意識へのアクセスでもあり、意識が拡張されていればいるほど良好なアクセスが可能になります。
触診の次のステップで必要になる治癒エネルギーの誘導に於いても、施術者の意識が拡張されていればいるほど、施術者の意識の密度が希薄になり、エネルギーに対する親和性が高くなり、治癒エネルギーをより太いパイプで純粋に誘うことが可能となり、これらの意識状態は 『 クリアーチャンネル 』 とも呼ばれています。
要するに自己の存在が、無(クリアーな状態)に近ければ近いほど、触診により得られる頭蓋リズムの情報の精度がアップすると同時に、治癒エネルギーの誘導の効率も上がり、治療効果のアップに繋がります。

・意識の広さの数式的説明

意識の拡張により存在の密度がゼロになることの数式的説明
意識の広さと存在の関係
このことは数式を用いて説明が可能であり、クリアーチャンネルとは、治療家の存在の密度が限りなくゼロに近い状態を指しています。
元々、密度は、溶質を溶媒で割った値となります。(右図の上)
同時に、存在の密度は、物理的な存在を意識の広さで割った状態となります。
ここで、意識を無限大に拡張し、物理的な存在を1と仮定すると、存在の密度は限りなくゼロに近くなります。
要するに、治療家が意識を拡張することで存在の密度はゼロに近づき、その存在は、クリアーチャンネルに限りなく近づくことになる訳です。

・もう1つの効果:エネルギー的な侵害に対する防止

また、意識の拡張は、『 D、施術者に求められる意識1: 情報を取りに行くのを自制する 』 で述べた、情報を取りに行ってしまう事によるエネルギー的な侵害に対しても、施術者の意識が拡張されることで侵害を未然に防止することが可能となり、この点につきましても、大きなメリットになります。

・意識の広さ、『 ゾーン 』 と言う概念による区分 ( 重要 )

以上、治療家の意識の広さについて、広ければ広いほど効果的な治療に繋がることをお伝えしましたが、『 意識の広さ 』 とか、『 意識には広さがある 』 等々に対して、具体的にピンと来ない方も多いと思われます。
また、この概念を、治療家がどの様に理解しし、自分の意識のあり方に取り入れるのか、と言う問題があります。
そこで、意識の広さとはアナログ的な概念ですが、便宜上、サイズ的な区分を行うことで一気に判り易くなります。
具体的には、バイオダイナミクスオステオパシーを治療技術として確立したジム・ジェラスにより、意識の広さに対してゾーンと言う概念が提唱されています。
以下に述べる様なサイズによる区分を行うことにより、臨床において非常に使い勝手の良い概念になります。
 名称  広さ、境界  コメント
ゾーン A 患者の皮膚 患者の皮膚を境界としたエリアになります、固体を指す場合もあります
ゾーン B オーラ 厳密にはオーラではありませんので比喩的な表現になります、液体を指す場合もあります
ゾーン C 治療室 ジムは天使とも述べています私には理解不能です、気体を示す場合もあります
ゾーン D 地平線・水平線 半径80Km〜200Kmくらいを指し、けっこうアバウトです
良い治療の為には、最低でもゾーンDまでの意識の拡張が望ましいとされています
ゾーン E 地球 自分の存在の意識が地球レベルまで広がった状態になります
ゾーン F 宇宙 自分の存在の意識が宇宙レベルまで広がった状態になります
では、ゾーンについて、実際にイラストを交えてもう少し詳しく説明します。
右のイラストは、ゾーンBとゾーンDを簡易的に描いて比較しており、楕円は、それぞれの意識の広さの範囲を現しています。
しかし、意識の密度はアナログ量であり、厳密には明確な線引きは不可能ですが、これは治療と言う臨床の中で体感的に掴む性格のものであり、瞑想を交えながら講師の作ったエネルギーフィールドの中で実習を行うことにより、概ね意識の広さの区分の認識や、自己の意識の拡張が出来るようになります。
具体的には、意識の拡張により実際の治癒反応が促進される場合が多く、治癒反応の促進の程度を指標にして、自己の意識のあり方と、それによる意識の広さの関係を掴むことも可能です。
ゾーンBとゾーンDにおける意識の広さの比較のイラスト
楕円形の表示で
意識の範囲を現しています
繰り返しになりますが、意識を拡張すると実際の治癒反応が促進され、この様なことを実際に体験することで、意識の拡張とはどのような意識状態を指すのかが、徐々に理解されて行きます。
因みに、これら意識の広がりの様子や、各ゾーンにおける意識の状態は、アジナチャクラが活性化していると、(第3の目による)目視でも認識することが可能です。

・患者にとっての治療家の意識の広さ

実際に頭蓋仙骨治療を受けてみますと、施術者の意識の広さは、広ければ広いほど心地良く、開放感があり、そして治療効果に直結していると、私には感じられます。
そして、エネルギー的には、治療として効果を上げる為に、最低でも上記の、『 地平線・水平線のレベル 』 まで意識が拡張されていることが望ましい感じです。

・純粋なエネルギー治療における、意識の広さ:バーバラブレナン 『 光の手 』

この意識状態は、『 拡大された意識 』 と呼ばれることもあります
また、この、『 拡大された意識 』につきましては、アメリカ人のヒーラーである、バーバラ・ブレナン女史がその著書 『 光の手 』 の中でも詳細に述べています。
この部分の抜粋を、ページの最下部にある、 『 補足4、 バーバラ・ブレナンのヒーリング:意識の拡張 』 に載せていますが、上記のジム・ジェラスもほぼ同様なことを述べており、ある程度普遍的な概念であると考えられます。

F、施術者に求められる意識3: 意図を持たない、無の境地?

上記、『 情報を取りに行かない 』 、『 意識が拡張されている 』 と言うことの治療における意義をお伝えしましたが、これは相関関係的に繋がっています。
要するに、情報を取りに行った場合は意識は狭くなっており、逆に意識が狭くなっている場合は近視眼的な状態に陥っていて、情報を取りに行っている場合が多い様です。
これらを、全て包含する概念として、『 意図を持たない 』 と表現することが可能なります。
エネルギーと言うものは、ある意味で、意識状態と親和性が高いものです。
そして、施術者がなにがしかの意図を持つと、その意図により、エネルギーの自然な流れは往々にして阻害されてしまいます、と言いますか、経験上、意図の強さによる程度の差はありますが、確実に影響が発生します。
しかし、私達は臨床家であり (無償のボランティアヒーラーでありません) 、そもそも、治療で生計を立てており、治療の意図を完全に払拭することは容易ではなく、と言いますか無理があります。
結局のところ、この様な相反する事象に対しては、各々の治療家が自分の中で自分なりの折り合いをつけ、バランスを取って行く性格のものであると、私は思っています。
参考までに、意図の例を以下に挙げてみます。
 意図の実例  発生する治療効果に対するデメリット
クレニオリズムを感じよう 意図した瞬間に感度が低下します
治療して治してあげよう 意図した瞬間に治療効果が低下します
治癒エネルギーにアクセスしよう 意図した瞬間にアクセスの純度が低下します
治癒エネルギーを患部に誘導しよう 意図した瞬間に誘導されるエネルギーが低下します
治療結果を出したい 意図した瞬間に結果が低下します
etc・・・・ 意図した効果に対して、デメリットになります
ここで、私なりに言いえることは、自己の意識状態、若しくはエネルギーの状態を、客観的に掴んでいることが出来れば、臨床家としては最低限OKなのでは無いかと感じています。(修行している訳では無いので、苦笑・・・・、)
実は、これもなかなか難しいのですが・・・・。
★頭蓋リズムと同時に、更に深い静寂を感じさせるエネルギーの動きが存在しています

6、更に深いエネルギーの存在

頭蓋仙骨治療を例題にして、治療におけるエネルギーの存在・作用について色々とお伝えして来ましたが、同時にエネルギーは多次元的な存在であり、異なる角度から眺めることで、また異なる1面が見えて来ます。

・頭蓋エネルギーの階層的な存在

ここまで、頭蓋リズムはブレスオブライフの顕現であることをお伝えしました。( 4、頭蓋リズムの存在
実は、頭蓋から仙骨には、頭蓋リズムと平行して、もっとゆっくりしたリズムで、より深さを感じさせる複数のエネルギーの動きが存在しており、ここではそれらを、『 頭蓋エネルギー 』 と呼ぶことにします。
但し、頭蓋エネルギーには、エネルギーのみの動きの場合と、エネルギーによる物理的な動きを伴っている場合の2つのパターンがあり、この両方を含めての呼称になります。
そして、頭蓋エネルギーは、人間の存在における普遍的なものであると考えられ、バイオダイナミクスオステオパシーでは以下の様な提示が為されており、これらは実際に知覚が可能です。
同時に、これらも全てブレスオブライフの顕現であると考えられます。
 頭蓋エネルギーの種類  サイクル  説明
頭蓋リズム 10〜15回/分 固体と認識される、動きの伴うリズム
ミッド・タイド (tide : 潮、または汐) 2〜3回/分 液体と認識される、動きの伴うリズム
ロング・タイド 約90秒 気体と認識される、動きの伴うリズム
単純な流れ(ダイナミックスティルネス:DS) サイクルは無し エネルギー的な流れ
雲(ヘルス) サイクルは無し ただただ、曖昧模糊としている‥‥
上記、これらは実際に知覚可能であるとお伝えしましたが、実はこれらの知覚はかなり難しいのです。
実際的には、頭蓋リズムを感じている状態で、更に意識を拡張して、心の働きを静かにし、且つ、自分の存在の重心を下げて行くと ( 『 自己をよりしっかりとグラウンディングする 』、とも、表現可能です )、頭蓋リズムと同時にもう少し遅いリズム(ミッドタイド)を知覚することが可能です。
この状態を更に深化させて行くと、頭蓋リズムとミッドタイド、同時にロングタイドを知覚することも可能です。
但し、この状態まで自己を深化させて行く事は、自己の心の動きを更に静かにすることが必要で、若干矛盾する表現になりますが、その為のエネルギーを必要とする感じもあります。
言い換えると、意識を限りなく広く拡張する為に、逆にそこにエネルギーが必要になる状態とも言えると思います。
もし、真に自己を無にすることが出来れば、そのことに対して特にエネルギーを必要とせずに可能である性格のものと思われますが、まだ私には無理の様です。
ここまで深化が進みますと、ロング・タイドのみを感じることは、返って容易になる感じで、これは意識の広さを、ロング・タイドに合わせた範囲にチューニング、若しくはフォーカスしている感じもあります。
このことは、『 単純な流れ 』 や、『 ヘルス 』 にも当てはまる様に感じられます。
実際に、上記5つの波動を同時に知覚出来た経験はありますが、各々の波動にはそれぞれに若干異なる領域の意識の広さが必要になり、その広さの総和よりも自己の意識が広がっている必要があり、自己のコンディションとか、存在している場の波動、とかに左右される感じもあります。
また、当方は頭蓋仙骨治療のワークショップも主宰しておりますが、その経験上、何かの拍子に場の波動がミッドタイドにチューニングされてしまうと、その場の中では、ミッドタイドの知覚は容易になりますが、逆に頭蓋リズムは知覚しづらくなります。
このことは、ミッドタイドを知覚してもらうことが課題の場合は、主宰者が場の波動をミッドタイドにチューニングする必要があり、ワークショップが機能する為には、主宰者にはその様な能力も要求されます。
★実際の治療では、歪みの部位をどこまで正確に知覚出来るかが、治療効果に直結します

7、要素2:左右の指で知覚された歪んだ動きを元にした、ダメージの部位の特定

ここまで、色々なことをお伝えしましたが、頭蓋仙骨治療の基本は、頭蓋から仙骨かけての骨格系に発生している歪みに対して、頭蓋リズムのアンバランスを指標にした歪みの開放になります。
具体的には、頭蓋の歪みは頭蓋リズムの膨張収縮の動きのアンバランスとして現れており、触診によりアンバランスを知覚し、この情報により、ダメージの部位を特定します。
因みに、特定したダメージに対しての治療は、『 8、治癒エネルギーの作用 』 にて説明しています
指を触れて行う物理的な施術の1例の画像 頭蓋にダメージがある場合の、頭蓋の周期性の動きが歪んでいるイラスト
・ 左右より、指の腹で側頭部に軽く触れ、触診を行います ( 写真右 )
・ この状態で、頭蓋リズムに内在するアンバランスを知覚します
・ 知覚したアンバランスより、ダメージの位置を特定します ( 写真左 )

・膨張収縮内包される歪みの物理的な知覚

膨張収縮は、0.01mmレベルの微細な動きですが、そこに内包される物理的な歪みを、指先による触診で物理的に知覚する技術が必要になります。
本件は、『 頭蓋仙骨治療T、物理的側面 > 6、頭蓋リズムの知覚 』 にてお伝えしていますので参照下さい。

・アンバランスの情報をステレオイメージとして構成し、ダメージの位置を特定

上記により得られた左右の情報からステレオイメージを作成し、ダメージの位置を特定します。
例えば、人間は片目のみでは平面的なイメージしか得られませんが、両目で見ることにより立体的なイメージが得られ、立体的な位置の認識が可能になります。
これと同様に、頭蓋の膨張収縮の動きを両手で触診することにより、頭蓋に対して立体的なイメージが得られ、ダメージの位置を立体的に掴むことが可能になります。
本件も、『 頭蓋仙骨治療T、物理的側面 > 7、ダメージの位置の特定 』 にてお伝えしていますので参照下さい。

・エネルギー的な情報がプラスされることで、ダメージの位置の特定の精度がアップ

上記、物理的な左右の情報より、ダメージの位置が立体的に掴めることをお伝えしました。
しかし、実際の臨床においては、物理的な情報に加えて、エネルギー的な情報も加味されてダメージの位置を特定することで、より治療効果がアップします。
元々、頭蓋リズムはブレスオブライフの顕現であり、膨張収縮の動きの中に頭蓋の歪みが現れている場合、ブレスオブライフの周期性を有するエネルギー的な動きの中にも頭蓋の歪みは現れています。
ですので、エネルギー的な膨張収縮の動きをある程度正確に掴むことが出来れば、その感覚により、エネルギー的に歪みの位置の特定が可能になります。
ここで、幾つかの問題が浮上して来ます。
その内の1つに、エネルギー的に知覚した歪みの位置は、情報の特性の違いから、物理的に知覚した歪みの位置と同等では無く、同時に、治療は最終的には物理的な治癒が必要であり、物理的な知覚の方が最終的なゴールに対しては直結している側面があります。
言い換えると、エネルギー的な知覚はアンダーグラウンドに対する知覚であり、物理的な知覚はオーバーグラウンドの知覚であり、両者を総合的に判断してダメージの位置を特定し、その位置の歪みに対して開放を誘うことが、最も治療効果が高くなります。
ここで重要なことは、『 5、頭蓋リズムの知覚 』 でもお伝えした通り、頭蓋リズムの知覚の段階で、物理的な動きと平行してエネルギー的な動きも同時に知覚していると、ダメージの位置の特定についても、役に立つ訳です。

・治療家本人が気がついていない場合も多い様です

以上、ダメージの特定におけるエネルギーの作用をお伝えしましたが、実際にこの様なメカニズムが働いてダメージの特定を行っていても、治療家自身も気が付いていない場合も多いと思われます。
これは、私自身を思い返してみても、ある時点まではエネルギー的な情報も知覚して治療が行われていたことに気付いておらず、ある切っ掛けでこのことに気が付き、驚いた経緯があります。
但し、このことに気が付くことにより、治療効果は一気に安定して来た感じがあり、また、治療全体の見通しが一気にクリアになりました。
因みに、これらのことは臨床における経験則としての要素も大きく、これらのことを言語化して伝えることが出来るようになるまでに、具体的には、頭蓋仙骨治療を教えていますが、Ver1から、Ver2になるまでに10年以上の歳月がかかりました。

・エネルギー的な知覚が可能になると、物理的な知覚を軽視してしまう場合も散見されます

もう1つ、エネルギー的な知覚が可能になって来ると、物理的な知覚を軽視してしまう場合も散見されます。
しかし、純粋に治療効果と言う視点で眺めると、エネルギーと物理の両方を知覚している方が、やはり良好な治療効果に繋がると考えられます。
言い換えると、エネルギー的な知覚の方が、より洗練されていると感じている方が散見されますが、両方を正確に知覚出来ることが、よりハイレベルな治療になります。
★間接法 (若しくは直接法、BMT) と呼ばれる技法を適用します

8、間接法における、治癒エネルギーの作用

特定された歪みの部位に対して、間接法と呼ばれる技法を適用します。
間接法の具体的な方法については、『 頭蓋仙骨治療T、物理的側面 > 10、頭蓋への施術 』 にてお伝えしていますが、ここでは再度概略をお伝えし、主に治癒エネルギーが何処から誘導されるかについて説明します。

・間接法の概略

間接法の概略を下記に写真とイラストで示します。
但し、これらは概略であり、効果的な施術の為には細部に渡っての色々な留意点があり、それなりの研鑽は要求されますが、基本的なポリシーを理解すれば広範囲に応用が可能で、有用性は高いです。
そして、以下の説明は物理的な操作による治癒エネルギーの患部への誘導を示していますが、エネルギーのみで滞りを知覚する事が出来れば、やはりエネルギーのみの操作で治癒エネルギーの誘導が可能です。
応用例として、エソテリックヒーリングにおいて、エーテル体等のエネルギー体に適用しても効果がありますし、驚くことに、劣化が始まっているスマホのリチウムイオン電池に対してエネルギー的に適用しても効果が得られます。
凄く、便利ですね、(^^)・・・・。。。。
ダメージに対して治療を行っている画像 矢印 間接法の適用における、物理的な操作の概念を示したイラスト 矢印 物理的操作で治癒エネルギーが誘導される場合の概念のイラスト
臨床での間接法の適用例
耳の上に歪みが発生しており
歪みの部位を左右の指で挟み
間接法を適用しています
間接法における動作
歪みの両側から互い違いに動かし
抵抗の少ない方で待ちます
開放が起こります
治癒エネルギーのイメージ図
左に示した操作により
治癒エネルギーが誘導され
境界(皮膚)を超えて歪みに作用します
また、上記抵抗の少ない方で待つのが間接法であり、抵抗の大きい方で待つのは直接法、その中間辺りに抵抗がストンとゼロに近づく位置がありそこで待つのが中間法(BMT)になります。
これらは歪みに対する治癒エネルギーの作用の裏側・表側、及びその中間、と言う関係性での理解も可能です。
一般的には、間接法が最も使い勝手が良好ですが、それぞれ治癒エネルギーの作用の特性が若干異なり、技量が上がって来ると、ケースバイケースでこれらの使い分けが可能になり、より効果的な治療が可能になります。
因みに、上記スマホの劣化したリチウムイオン電池の治療(?)には、中間法が好適な感じです。

・治癒エネルギーは何処から誘導されるのか?

上記、間接法の概略をお伝えしましたが、では、治癒エネルギーは、元々何処に存在しているのでしょうか?
先ず、臨床において、間接法、直接法、及び中間法を実際に多用していることで感じられる感触についてお伝えしますが、以下の記述では、間接法と言う表記で、間接法、直接法、及び中間法を含む意味で記述を進めます。
間接法の概略で述べました様に、組織を動かして待っていると、歪みや滞りに対してエネルギーが作用して治癒反応が誘発されることが実際に感じられます。
具体的には、組織を動かしている物理的な抵抗力が、開放が始まると同時に減少に転じることが感じられるのと同時に、視覚的にも(恐らく、アジナチャクラから)、治癒エネルギーの動きが認識されます。
では、治癒エネルギーはどこからやって来るのでしょうか?
少なくとも、下方、横方向、からでは無く、消去法的に上の方からが降りて来る感じがあります。
この時に、心を空にして意識を更に拡張すると、エネルギーの降りて来る経路が太くなる感じがあり、このタイミングでクライエントさんに、『 どうですか?、効いている感じはありますか? 』 と尋ねますと、概ね、『 効いていますよ。』 との返事が多いので、更に、『 効き方の感じは如何ですか?』 とか、聞いてみますと、『 効いている感じが強くなりました。』 と返答される場合が多いです。
また、私自身が間接法を受けている場合、施術する方や、施術を受ける場所によって、治癒エネルギーのキャラクターに若干の違いを感じることが出来ます。

・集合意識から誘導されるのでは?

 集合意識から治癒エネルギーが誘導されるイメージを現したイラスト
集合意識から治癒エネルギーが
誘導されるイメージ図
ここまで、治癒エネルギーの誘導に関する私なりの感覚をお伝えしました。
ここでは、先ず最初に私なりの仮説を先にお伝えし、次にその仮説に至った事例を述べたいと思います。
治癒エネルギーはその治療家が属している複数の集合意識から、最もバランスの取れた比率でダメージに誘導される 』 と言うことになります。(右図)
では、先ず集合意識から説明したいと思います。
人間は、個々に様々な意識を有しており、それぞれの意識は一種のエネルギーであり、固有の波動を有しています。
また、これらは波動として存在し、フィジカルな肉体としての殻に縛られること無く、自由に空間に存在することが可能であり、複数の人間においてこれらの意識が似通っている場合、最も親和性の高いエリアに自然に集まり、集合意識を形成します。
例えば、ある人は、野球に関して読売巨人軍の熱烈なファンであると、『 読売巨人軍 』 と言う集合意識に属していることになり、サッカーに関しては浦和レッズの熱烈なファンであれば、同時に、『 浦和レッズ 』 と言う集合意識にも属していることになり、この様に、多数の集合意識に属している場合が一般的です。
そして、各々の集合意識は、その集合意識固有の複数のエネルギーを内包しており、その中の1つは、『 生存エネルギー 』 であり、同時に『 治癒エネルギー 』 であり、他にも色々なエネルギーを内包していると考えています。
ここで1人の治療家を考えてみると、彼はその意識的な傾向や、生育暦、学んだ治療技術、これらにより、彼独自の複数の集合意識に属しており、これらを、例えば、『 集合意識A 』、『 集合意識B 』、『 集合意識C 』、とすると、彼が間接法を用いた場合、それぞれの集合意識から、異なる治癒エネルギーが誘導され、その比率は神の差配により、ベストなものとなってダメージに作用すると考えています。
以下、この様な仮説に及んだ幾つかの事例を以下にお伝えします。

・カイロプラクティックの集合意識

例えば、毎週池袋のカイロプラクティックの専門学校で、卒後教育の授業を受け持っていますが、そこで間接法を受けると若干の治癒エネルギーの違いが感じられ、これはカイロプラクティックの集合意識からの治癒エネルギーが幾らか働いていることが感じられます。

・ピラティスの集合意識

また、生徒さんに、ピラティスのかなりベテランの先生の方が居て、彼女から間接法を受けると、彼女独特の波動が感じられ、この違いはピラティスの集合意識からの治癒エネルギーも働いていることが感じられます。

・バイオダイナミクスオステオパシー、その他の集合意識

私は、ジム・ジェラスが形としてまとめたオステオパシーの流派の1つである、バイオダイナミクスオステオパシーを学ぶ為に、トム・シェーバーが主宰するワークショップに10年以上参加して来ました。
また、ジム・ジェラス自身の主宰するワークショップにも、複数回参加しています。
長年これらのワークショップでご一緒させて頂いた仲間を見渡しますと、似た様な技量に到達している方が大勢居まして、これらは、バイオダイナミクスオステオパシーの集合意識に属しており、そこで設定されている、『 ブレスオブライフ 』 若しくは、『 タイド 』 と呼ばれる治癒エネルギーが誘導されていることを感じています。
しかし、個々の治療家は、その臨床において、似たような1面を有すると同時に、違う1面も有しており、この事は、各々の治療家は、その出自や意識も異なっており、彼なりの複数の集合意識に属しており、この違いが臨床における違いを形成している様に思われます。
因みに、私の場合、バイオダイナミクスオステオパシーの集合意識に属すると同時に、ロルフメソッドのそれにも属しており、前世の記憶が幾つかあり、例えば数千年前のエジプトの集合意識や、キリストが生誕した時代の地中海沿岸のエッセネ派、また、チベットの後期密教、それらの集合意識にも属していると感じています。
これらの事例は、取り上げると無数にあり、ここではその幾つか、上記に述べるに留めたいと思いますが、これらの総合的な考察により、上記の仮説に到達しております。

・治癒エネルギーの誘導は間接法に限らず、色々な治療で普遍的に作用している

以上、間接法における、治癒エネルギーの誘導について述べましたが、治癒エネルギーの作用は間接法に限らずに、全ての治療、ヒーリング等々において発生しており、これは、アンダーグラウンドにおける構造的な作用であり、治療家がそれを意識していなくとも、構造的であるが故に常に発生していると考えています。
しかし、これらのアンダーグラウンドのエネルギー的な作用を認識出来れば、出来るほど、治療効果は安定し、良い治療に資するのでは無いかとも、考えています。
当方が、頭蓋ワークショップVer2で意図していることも、実は、この点にあります。
また、これらは全て『 性善説に依拠している 』 と言う事は、この項の最後にお伝えしておきたい大切なことです。
★通常使われることの多いエネルギー治療の1例

9、エネルギーのみを使用した治療の1例

ここまで、頭蓋仙骨治療のエネルギー的側面として、外見上は物理的な施術であっても、アンダーグラウンドではエネルギーが作用し、この作用は多岐に渡り、これらの作用により治療が成り立っていることをお伝えしました。
また、頭蓋仙骨治療にも色々なやり方があり、エネルギー的なアプローチのみでしか効果を出せない技法も存在し、この様な技法の中に、治療におけるエネルギーの特質が象徴的に現れている様に感じられます。
ここでは、私がしばしば臨床で用いている、上記技法について幾つかの実例をお伝えします。

@、リバランス

リバランスと呼ばれる、バランスを取り直す施術の画像
リバランス
当方が、エネルギー的なアプローチとして最も多用しているのが、右の写真で示している、リバランスと呼ばれる方法になります。
両手の掌を開いて、その上に患者の頭部を載せているだけですが、治療家の意識を可能な限り拡張し、一切の意図を排し、治療家と患者の存在を50:50に保ちます。
この状態で待っていますと、患者に内包されている色々なエネルギーが動き出し、自分自身でバランスを取り直す動きが発生し、色々な歪みが開放に向かいます。
但し、この技法は主に短期的な時間軸で有効な技法で、各回の治療において、何がしかの治療的な変化に伴って発生したアンバランスに対して、バランスを取り直す目的で使われる場合が多く、この様な使い方においては決定的とも言い得る効果が出ます。
ですので、この技法をメインに用いることは少なく、各回の治療の最後の仕上的に使われる場合が圧倒的に多い技法になります。
もう1つ、ワークショップ等において受講生同士の練習で、施術を受ける側がバランスを崩してしまった場合、講師としてリバランスで対応する場合が多いです。
ワークショップ等では、技法を習得しようと言う意識がついつい強くなり、練習相手をエネルギー的に侵害してしまうことが稀にあり、この様な場合の侵害された受講生に対するケアは講師の重要な役割であり、この様な短期の時間軸での起きてしまったアンバランスに対して、リバランスは極めて有効な技法になります。
また、この技法は、前述の通り治療家の意識を可能な限り拡張することが重要な要件になりますが、逆に言いますと、治療家がどこまで意識を拡張出来るかが問われているとも言えると思います。
このことは、受講生からリバランスを受けてみることで、受講生の意識の拡張がどの程度であるかを測ることも可能になります。

A、脳から中枢神経、内分泌腺のエネルギー的知覚

脳の下垂体に対する、エネルギー的な施術の画像
脳から中枢神経、
及び内分泌腺の知覚
右の写真に示す様に、両掌を広げて左右から距離をおいての知覚で、脳から中枢神経のコンディション、下垂体や松果体、頚動脈腺等の内分泌腺のコンディションの知覚が可能です。
脳とか中枢神経、内分泌腺は、大量のエネルギーが作用していると考えられ、これらのエネルギーは、同時に、外部に向かって放射が起きています。
これらを知覚する場合、掌が頭部に対して触れていたり、距離が近すぎたりしますと、返って知覚が難しく、ほどほどの距離を取ることが必要になります。
概ね、右に示した写真くらいの距離が適当ですが、患者により、微調整を行う場合もあります。
また、この場合においても、施術者の意識の拡張は必須な要件になります。

距離を離しての知覚について

実際に脳や中枢神経、内分泌腺のコンディションに対して、エネルギー的に知覚可能ですが、その為には、脳の解剖学的な知識や内分泌腺の位置が立体的にイメージ出来るくらい頭に入っている必要があります。
逆に言いますと、解剖学的な立体イメージが頭に入っている部位のみ、コンディションの知覚が可能になります。
このメカニズムについて、目視で形状を認識する場合を例にとって比喩的に説明致します。
私たちは、目に見えた情報から図形を認識することを極々当たり前に行っていますが、その形状を認識する為には、脳の内部で膨大な量の情報処理が行われており、これは脳及び視神経が発達して行く段階で、目視で得られた情報を図形として認識する回路が徐々に形成されて行き、図形としての認識が可能になっています。
実際、幼児に頃に視力に障害が発生し、思春期を過ぎて突然視力が回復しても、丸と四角を区別して認識することが困難なそうです。
これと同じで、放射されるエネルギーのバラつきや歪みを掌で知覚出来ても、それを器官の歪みや滞りであると認識可能な脳の回路が出来ていませんと、認識は難しい訳です。

・アジナチャクラも、オープンしているだけでは、ダメである

エネルギーの知覚について、度々アジナチャクラが関係していることをお伝えしました。
しかし、アジナチャクラがオープンしていても、治療として活用可能な形に認識が得られる為には、脳の認識回路がある程度出来上がっている必要があり、単にアジナチャクラは開いているだけでは、治療として有用な認識を得ることは難しいと思われます。
また、私は大丈夫ですが、意図しないものまで見えてしまう人も居る様で、けっこう辛いそうです。

・内分泌腺の知覚、調整 (ヘッドトライアングル)

脳の機能の1部である、下垂体及び松果体と呼ばれている内分泌腺のコンディションに対する、エネルギー的な知覚の実例をお伝えします。
内分泌腺のコンディションを知覚する為には、下垂体及び松果体脳の解剖学的な情報が治療家の頭に入っている必要がありますが、これらの解剖学的な位置情報は割と容易に頭に入れることが可能で、これらのエネルギー的な知覚も、どちらかと言えば容易な部類に入ります。
ヘッドトライアングルと呼ばれる、下垂体、松果体、頚動脈腺、を示したイラスト
ヘッドトライアングル


下垂体、松果体、がセンターから変異している場合のエネルギー治療で、中心に収束する軌跡
下垂体、松果体、ともに身体の左右の中心の面上に存在し、その位置を右上側のイラストで示します。
実際に知覚してみると、共に左右方向にエネルギー的に位置が偏移している場合がしばしばあり、エネルギー的な調整により、修正が可能です。
実際の治療は、下垂体、松果体、と個々に順に行い、偏移を知覚したら、それを治療・修正しようと言う意識を完全に排して、可能な限り意識を拡張して偏移を知覚しているだけで待ちます。
待っていますと、殆ど場合反応が起こり、中心に向かってゆっくりと移動が始まり、中心をオーバーランして反対側に行き、左右に振り子のように動き、徐々に振幅が小さくなり、自然に正中線上に収まります。
この時の動きを、右下側のイラストで示します。

・下垂体の独特な挙動

下垂体はアジナチャクラに、松果体はクラウンチャクラに対応しています。
そして、チャクラ自体は7個のメジャーチャクラが一般に知られていますが、アジナチャクラは『 第3の目 』 とも呼ばれており、他のチャクラとは異なる機能を有しています。
実際に、多くの方のヘッドトライアングルの調整を行いましたが、独特の挙動を示したケースが幾つかありましたので、以下にお伝えします。
因みに、これらは予期しなかった挙動ですが、下垂体君が身近に感じられて、けっこう楽しかったです!!、(^^)
・浮き上がって来てピカッと光った
以前、ヒーラーをされている方が来てくれた時の事です。
セッションは仰向けになっていただいた状態で行い、最後に下垂体の調整をしていいると、振り子運動を経て中心に収まり、その位置で下垂体が額から浮き上がって来て、20センチメートルくらい上がって止まり、ピカッと光って周りにエネルギーを放射しました。
『 ああ‥‥、この方はこんな感じでリーディングをされているのかなぁ〜 』 と感じました。
・何処かにすっ飛んで行って、また帰って来た
『 この方は、自由に生きているなぁ〜 』 と感じさせる方でした。
最後に下垂体の調整をしていいると、振り子運動を経て中心に収まり、下垂体が額の皮膚の所から顔を出すと、目にも止まらぬ速さでどこかに飛んで行ってしまいました。
あっけに取られていると、ややもして、帰って来てくれて、何事も無かったように、また額の中に戻られました。
・チャクラの入り口まで上がって来て、回りを見渡して思案している・・・・
やはり最後に下垂体の調整をしていいると、振り子運動を経て中心に収まり、額の皮膚の面の内側から、周りの様子を覗っています、あちらこちらと様子を覗って、出てみようか、止めておこうか、躊躇していました。
『 怖がらなくとも大丈夫だから、出ておいでよ。』 と優しく伝えてみたのですが、『 今回はやめておきます。』 と言うメッセージが感じられましたので、『 了解!!、(^^) 』 と伝えてセッションを終わりにしました。
☆ セッションの受け方の説明は コチラ ☆
☆ セッションルームの場所(吉祥寺駅徒歩2分) ☆
ご質問、お問い合わせはお気軽に

★以下、補足になります。

補足1、バラルの『 内臓マニュピレーション 』 の抜粋のダイジェスト、及び、ジム・ジェラスのコメント

・バラルの述べている、モティリティと頭蓋リズムの関係性

バラルの著作である、『 内臓マニュピレーション 』 には、モティリティと頭蓋リズムの関係に対してのバラルの考察が多々述べられており、その最も重要と思われる部分を抜粋して、以下の枠の中に示します。
・P9
我々は頭蓋仙骨系の屈曲・伸展とそれぞれ合致するように、 インスパーとエクスパーを定義した。
従って、それらは肺呼吸に反応する臓器の運動とはかなり異なると言える。
(中略)
現時点ではそれが何であるかはっきりと分からないが、我々は内臓自動力と頭蓋仙骨リズムの間には何らかの関係があると信じている。

・P10
横隔膜呼吸リズムは通常1分間に15〜18回で随意に変化し得るものである。
頭蓋仙骨リズムは1分間に8〜12回で外的現象の影響を受けることははるかに少ない。
内臓のリズムは1分間に7〜8回という特徴を持つ。
病気や疲労時には頭蓋仙骨や内臓のリズムが減少することがある。
頭蓋仙骨リズムと内臓自動力は共に組織固有の運動でその運動回数は外的作用に影響されないという点で似ている。
先に述べたように、これらのズムの相互関係はいずれ理解し、解釈されなければならない。

・ジム・ジェラスの述べている、頭蓋リズムとモティリティの関係性

ジム・ジェラスは、バイオダイナミクス・オステオパシーを創始しましたが、バイオダイナミクス・オステオパシーはオステオパシーの中心的な技法である、間接法、直接法、BMT、これらの終わった段階からスタートする治療であると述べており、従い、間接法とは何であるかを理解している必要があり、色々と述べています。
これらの一環として、頭蓋リズムとモティリティの関係についても、以下の様に述べています。
頭蓋リズムもモティリティも、共にブレスオブライフの現れの一つである

・考察

ジム・ジェラスは、『 頭蓋リズムもモティリティも、共にブレスオブライフの現れの一つである 』 と述べており、バラルは、『 内臓自動力と頭蓋仙骨リズムの間には何らかの関係があると信じており、これらのズムの相互関係はいずれ理解し、解釈されなければならない 』 と述べています。
これらより考察すると、ブレスオブライフはエネルギーとして複数の物理現象に顕現し、その現われの1つが頭蓋リズムであり、別な現われの1つとしてモティリティであると、考えることが出来ます。
即ち、人間の生存する現象に於いて、そこに、生存エネルギーと言うものが作用しているとして、その生存エネルギーの1つがブレスオブライフであり、ブレスオブライフは周期性を有したタイドとも表現が可能であり、その現われの1つが頭蓋リズムであり、もう1つの別な現われがモティリティである、と言う事になります。

補足2、バラルの『 内臓マニュピレーション 』 の抜粋、及び、本書に対する三谷のコメント

補足1では、抜粋のダイジェスト版としてお伝えしましたが、ここでは、関係していると思われる部分をダイジェストでは無しにお伝えし、次に私のコメントを載せています。
・P9
内臓そのものも内因の能動的運動を所有していて、それを内臓自動力と呼ぶ。
それは内臓独自のゆっくりとしたほとんど感知できないほど振幅の小さい動きである。
内臓自動力は感知できるが、熟練された触感を必要とする。

P9
自動力には二つの段階があり、一つは臓器が身体の中心軸に向かう動き「エクスパー」、そしてもう一つは中心軸から外へ向かう動き「インスパー」である。
これは横隔膜運動の呼気・吸気や、頭蓋仙骨系の屈曲・伸展と混同しないための新しい用語である。
正常な状態では全臓器は同調してエクスパーとインスパーを起こす。
ここで注意すべきことは、内臓可動力と自動力の間には臓器運動の方向に関して特別な関係はないということである。
吸気時の臓器運動がエクスパー運動に類似していることもあれば(例:肝臓)、 インスパー運動に類似していることもある(例:腎臓)。
また、その他の臓器(例:結腸)のように,可動力と自動力が全く異なるということもある。
現時点ではそれが何であるかはっきりと分からないが、我々は内臓自動力と頭蓋仙骨リズムの間には何らかの関係があると信じている。

・P9
我々は頭蓋仙骨系の屈曲・伸展とそれぞれ合致するように、 インスパーとエクスパーを定義した。
従って、それらは肺呼吸に反応する臓器の運動とはかなり異なると言える。

・P10
これらの固有な運動に共通する興味深い点は頭部においてである。
頭部では頭蓋仙骨リズム以外に脳の自動力が感じられるのである。
それは頭蓋仙骨の屈曲や伸展よりもはるかに単純な前屈(エクスパー)と後屈(インスパー)の回転性運動で、頭蓋仙骨系の膨張性、外旋、内旋要素を持たない。
頭部でのこの運動が硬膜の緊張を解くという以外には、臨床上の実用性や特徴はまだはっきりしていない。

・P10
横隔膜呼吸リズムは通常1分間に15〜18回で随意に変化し得るものである。
頭蓋仙骨リズムは1分間に8〜12回で外的現象の影響を受けることははるかに少ない。
内臓のリズムは1分間に7〜8回という特徴を持つ。
病気や疲労時には頭蓋仙骨や内臓のリズムが減少することがある。
頭蓋仙骨リズムと内臓自動力は共に組織固有の運動でその運動回数は外的作用に影響されないという点で似ている。
先に述べたように、これらのズムの相互関係はいずれ理解し、解釈されなければならない。

P21
手は全く受動的にしておくが、検診中に触感の延長が働くのである。
感じる通りにそのまま手を受動的にしていると、かすかな振幅のゆっくりした動きが止まっては、また始まるのが感じられるであろう。これが内臓自動力である!!
数回繰り返したら、次に自動力の頻度、振幅、方向を概算してみると良いだろう。
もし運動が感じられなかったり、自分の気持ちを空にすることができなければ、検査する臓器の解剖上の的確な形態に気持ちを集中するのも良いだろう。
以下、三谷コメントになります。

・『 自分の気持ちを空にすることができなければ 』 について

上記抜粋の最後のところに、『 自分の気持ちを空にすることができなければ 』と言う記述があり、否定形を繰り返すことで、意識を空にすることの重要性を述べています。
意識を空にする方法の一つが、バイオダイナミクスで提示されている、『 意識の拡張 』に相当します。
この書籍では、直接の言及は見当たりませんでした、バラルも、意識の拡張の意義は理解していると思われ、なんとなく嬉しくなりました、(^^)。。。

・バラルの膨大な各論的な記述について

この書籍の、各論の部分には、各々の臓器に対する膨大な記述が続いています。
バラルは、2022年時点で、まだ存命で、(ジム・ジェラスは2021年に他界されました)日本にも度々来日され、ワークショップを行っています。
氏に『 最近書籍を出版されないようですが、どうしてでしょうか?』と質問した方がいて、『 見解が日々変って行くので書籍にまとめることが難しい』と解答されたとの噂を聞いておりますが、なんとなく納得するものがありました。
以下、若干繰り返しになりますが、ご容赦頂けると嬉しいです。
1990年発行の本書ですが、モティリティにつきまして、もの凄く詳しい記述が為されており、この本は、入手したのは2001年で、当時も読んでいますが、当時の書き込みやアンダーラインの箇所を見ると、当時の自分は現在に比べてかなり低い理解レベルであったことが、ひしひしと伝わって来まして、逆に言うと、当時の自分のレベルが良く判り、傍線や書き込みしておいて良かった、とも言い得る気もした訳です。
実際に、臨床でモティリティを使っており、また、吉祥寺で主宰している頭蓋ワークショップや内臓ワークショップで、実際にモティリティを教えたり、池袋の治療系の専門学校でも、やはりモティリティを教える機会があり、その様な視点で本書を精読すると、以下の問題がある感じなのです。

・書かれている内容が、1部分ですが、場所によって異なる

これは、元々難解な書籍ですので、一時的にかなりの混乱に陥りました。
⇒ 恐らく、元々、文章で著すことが困難な内容なのであると思われます。
ジム・ジェラスはしばしば、『 自分の言っていることは、全部嘘である 』 と言われており、特にエネルギーの作用に関しては、定型的な記述は難しいように感じられ、ある程度の部分は、方便的に述べる必要があり、真に生徒に本質を理解して貰いたいとなると、言語化すること自体に、言語化した時点で本質から外れてしまうことは良くあることであると思います。
私は、今生で、禅門に入門して約20年ばかり師家と禅問答を行いました。
(実は前世で、北陸地方の禅寺で修行をしていた記憶があり、それらを含めるとかなりの年月を費やしていると思われます)、禅では、不立文字(ふりゅうもんじ)と言う言葉があり、禅の本質は文字や言葉では伝えることが出来ない、と言う意味ですが、ブレスオブライフや頭蓋リズムやモティリティも、本来そう言うものかも知れないのですが、私自身としては、様は表現を工夫することでかなりに部分に迫れるのでは無いかと感じています。
と言うか、誤解を恐れずに言うと、文字や言葉で表現出来ないと言うのは、その理解や解釈に、本質から外れている部分があるのでは無いかと言う、感覚的な思いもあります。
であるから、こうして、HPを作成しているとも言い得る訳です。

再掲示しています

・自分の臨床スタイルでは不要と思われる内容まで、詳細な記述がある

これも、自分にとって役に立つ内容か否かは、簡単には判断が出来ないので、かなり丁寧に読み込んだ上での判断となり、膨大なエネルギーが必要になりました。
逆に言うと、現在ではとても書物として著すことの出来ない、若き日のバラルの執念のようなものが感じられて、内容が場所によって異なり矛盾している件は単なる不注意ではなく、また、必要以上に細かい記述が為されている件も、ベストな治療の為にマニアックに記述を追い込んで行ったバラルの執念が感じられ、逆に私の心に響くものがあり、多大な共感が感じられ『 名著 』 であると心から感じています。

補足3、アジナチャクラのオープン・クローズ、及び知覚について

・アジナチャクラからの認識について

私自身、アジナチャクラについては、自分の意志でフルオープン・フルクローズが可能ですが、これが実際に出来るようになったのは割と最近で、2016年にスタディツアーでブータンに旅行した時にインスピレーションがあり、その時以降フルオープン・フルクローズが可能になりました。
また、チャクラと言うものは、花と同じで、それが開く時期が訪れれば自然に開くものであるとの認識であり、個々人の意識の進化に応じて変化して行くものであると考えています。
また、上記とは別な視点として、私はエソテリックヒーリングも実際に行っており、ここでもチャクラは出て来ます。
と言いますか、エソテリックヒーリングではチャクラのコンディションを整えるのことがメインであり、チャクラはエネルギーセンターであり、神から与えられる日々のエネルギーを受け取る入り口でもあり、これが詰まっていると、本来受け取れるエネルギーが滞ってしまいます。
ですので、この様な場合は、エネルギーワークとして、チャクラを本来の機能に誘います。
この一環として、ワークショップにおいてチャクラのコンディションを整えたこともあり、確かにそれまで知覚出来なかったエネルギー等が知覚出来るようになるケースはありましたが、本文の、『 A、脳、中枢神経の知覚 』 でもお伝えしている通り、その知覚を治療に活用出来るか否かはまた別であり、この件は終了になっています。

・アジナチャクラ、クローズの実験

上記の様に、私自身アジナチャクラをクローズ出来るので、実際にクローズして頭蓋を触診してみますと、一気に得られる情報が減少し、それでも、歪み知覚は可能で、治療も可能ですが、かなり疲れそうで、同時に、効果も低下することが予想され、実際に臨床で、この様なことはいたしません。
これは、本文でもお伝えしましたが、アジナチャクラをクローズすると一気に頭蓋リズムを知覚することが難しくなります。
ただ、クローズしても知覚は可能ですが、乏しい感覚を研ぎ澄まして知覚する身体感覚が発生、かなり疲労する感じです。
また、専門学校で、治療を教えていますが、毎回の授業でお手本の実技のデモを行う時に、学習の為の比較の意味で、1度だけ、アジナチャクラをクローズしてその旨を公言して行ったことがあります。
一緒に授業を担当しているD講師は、『 三谷さん、なんだか凄く治療が下手になった感じがするね、同時に、身体に無理なことをしている感じが伝わって来るので、その様なことは止めた方が良いよ。 』とのコメントを貰いました。

補足4、 バーバラ・ブレナンのヒーリング:意識の拡張

バーバラ・ブレナンの著書の『 光の手 』 は、1990年代の後半に著され、当時のヒーラー及び、ヒーリングを指向する人たちの中で、バイブル的なベストセラーになった本です。
私は、1999年に開業しましたが、当時、知人に薦められて購入して読んでみましたが、難解でほとんど理解出来ませんでした、(>_<)。。
2015年、思うところがあって再度読んでみましたところ、1999年当時はほとんど理解出来なかったのですが、かなりの部分理解することが出来まして、『 少しづつではあっても、進歩はしていたんだなぁ〜 。』 と嬉しくなりました。
同時に、ビックリするくらい共感する部分がありました。
バーバラ・ブレナンの著書『 光の手 』、表紙
何にビックリしたかと申しますと、彼女は、患者のオーラをリーディングしてオーラの乱れから疾病の状況を掴み、オーラの乱れをヒーリングすることでエネルギー治療を行っているのですが、これらの知覚のベースになる能力を『 超感覚知覚力 』 と名づけ、この能力の開発の為には、『 拡張された意識 』 が必要だと説いているのです。
治療におけるエネルギー的な要素について、本文で詳しく述べましたが、『 拡張された意識 』 はまさにキーワードであり、期せずして、ブレナンも同じことを述べていた訳です。
この件に関しては、冒頭の、『1章、未知の領域:治療体験 』にかなり詳細に記述されています。
また、『 意識の拡張 』 については、神智学の中でも述べられており、普遍的な要素の気がします。
自分自身の体験として、意識の拡張による生命エネルギーの現出に辿りつけたことは、幸運なことであると感謝しています。(神に感謝???)

★以下、ブレナンの『 光の手 』 の冒頭の部分を引用してお伝えします。

(超感覚知覚力を使ってリーディングする事の説明、16ページ)
治療のあいだ、私は「超感覚知覚力」を使ってジェニーのエネルギトフィールド、あるいはオーラと呼ばれるものを念入りにスキャンしてみた。すると、子宮の左下部に異常な細胞が見えた。と同時に私は、なぜ彼女が流産したのかも知った。異常細胞はちょうど胎盤が作られる位置に見られた。さらに私には、ジェニーの状況を説明しそれに対してどう対処するべきかを告げる言葉が聞こえたのだ。
(超感覚知覚力を使って治療する事の説明、18ページ)
私は一人一人を取り囲むように存在するエネルギーフィールドのバランスを元に戻す治療を行なう。
私はこれをヒューマンエネルギーフィールド(HEF)と呼んでいる。このエネルギーフィールドまたはオーラは誰にでもあり、肉体を取り囲み、肉体の中にまで入り込んでいる。このエネルギーフィールドは健康と密接に関係している。超感覚知覚力(HSP)は、通常の感覚知覚の範囲を超えて物事の本質を知る方法である。
(超感覚知覚力を開発するために必要な事の説明、22ページ)
超感覚知覚力の開発には、拡大された意識に入る必要がある。
その方法はたくさんあるがメディテーション(瞑想)はもっとも有用である。メディテーションを行なう方法はたくさんあるが、一番自分にあった瞑想法を見つけることが大切だ。

★以下、参考になります。

本件は、Ver2作成時に、全体の構造を考えているうちに、着想した内容になります。
かなりマニアックな内容ですが、参考として残しておくことにしました。

【 参考 】、ゾーンとエネルギーの関係

本文中で、施術者の意識の拡張の広さを階層として認識するゾーンと言う概念、及び、患者の頭蓋から仙骨までの骨格系には、複数のエネルギー的な動きが同時に起きていることをお伝えしました。
各々のゾーンは固有の波動を有している場合があり、法則性を見出すことで他のゾーンの波動を類推可能です。
また、患者の有している複数のエネルギー的な動きを知覚する為には、治療家の意識はゾーンD(半径150Km程度)以上に拡大されていることが望ましいこともお伝えしました。
この時、各々のゾーンにも固有の動きが存在し、その動きは、頭蓋から仙骨までの骨格系の複数の動きと、概ね一致しています。
概ね一致する理由ですが、これらの動きは、ともに、ブレスオブライフの顕現であるため、類似性を有しているのではないかと考えられます。

・複数の類似な対象における階層での波動の類似性

これらのことを一般化して、以下の表で現すことが可能であり、表の下に説明を述べます。
対象 階層 波動
A a 波動:M
b 波動:N
c 波動:O
d 波動:P
矢印のイラスト
対象 階層 波動
B α 波動:m
γ 波動:n
β 波動:o
θ 波動:p
ある対象Aがあり、Aに、a b c d の4つの階層があり、それぞれに波動、MNOP が存在していると仮定します。
対象Bにも、αγβθの4つの階層があり、それぞれに波動 m n o p が存在していたとします。
ここで、対象AとBが類似性を有する場合、波動MNOPと波動 m n o pにおいて、M≒m 、N≒ n 、O≒ o 、P≒ pと言う関係が発生している可能性を類推することが可能です。
この時、対象AとBが類似性はそれほど厳密では無く、従い、A≒Bの必要はありませんが、明らかにA≠Bでは、M≒m の関係は得られないと考えられます。

・ゾーンと、頭蓋エネルギーの対応

以上お伝えした、類似性により、関係性が類推されることの例を述べようと思いますが、最初にベースとなる、対象と波動の関係として、ジムジェラスが提示している、ゾーンと波動の関係を以下に示します。
ゾーン 広さ、境界 対応する
頭蓋エネルギー
サイクル コメント
ゾーン A 患者の皮膚、 頭蓋リズム 10〜15回/分 固体を指す場合もあります
ゾーン B オーラ ミッド・タイド 2〜3回/分 厳密にはオーラではありません、比喩的な表現
液体を指す場合もあります
ゾーン C 治療室 キリスト意識(?) ジムは、天使とも述べていますが、理解不能
ゾーン D 地平線・水平線
(半径80〜200Km)
ロング・タイド 約90秒 気体を指す場合もあります
良い治療の為には、最低でもゾーンDまでの
意識の拡張が望ましいとされています
(ボイド) 暗黒 ゾーンA、B、Dでパーソナリティを形成
パーソナリティの外部との境界にボイドが存在
治療中暗黒と遭遇しても、怖がる必要は無い
ゾーン E 地球 単純な流れ
(ダイナミック
スティルネス:DS)
サイクルは無し ただただ、エネルギーが流れている
ジムは、Eを、ダイナミックスティルネスとして、
重要なエネルギーに設定しています
ゾーン F 宇宙 雲(ヘルス) サイクルは無し ただただ、エネルギーが存在している
場合により、ヘルスとも表現されています
(注)、これらは、色々な場でのジム・ジェラスの発言をマトリックスに当てはめたものになります。
個々の表現は、ある意味で相対的なものであり、何に対する対比で表現されるかにより、変って来る可能性があります。
同時に、ジム・ジェラス自身、『 これらは全部嘘である 』 と度々コメントしており、従い、絶対的なものではないと思います。
ただ、これらのものがエネルギー的な多重性として存在していることは確かであり、繰り返しになりますが、認識とか対比によってその表現のされ方は変って来る性格のものであると思われます。(当HP製作者の備忘録的なものであるとお考え下さい)

・ダイナミックスティルネスについての考察

ゾーンEにおける波動は、ダイナミックスティルネスとも命名されており特別な位置づけになっています。
元来は、ワークショップ等に参加して、場の波動の中で実際に体感する性質のものですが、この下で、これらの波動が他の事象の階層における波動を掴む上で参考になりそうな事例を挙げていますが、この様な場合に、ダイナミックスティルネスのより正確な理解は有用と思われ、若干の考察をお伝えします。
ダイナミックスティルネスを直訳すると、『 大いなる静寂 』 になるかと思われます。
ここでスティルネスに着目しますと、似たように使われる単語として、サイレンス、と言うものがあり、対比させてスティルネスの性格を考察してみますと、サイレンスは『 無言、言葉を発しない 』 と言う要素が含まれているようで、それに対してスティルネスは『 静止、動きが無く静か 』 と言う要素が含まれている様です。
これらを勘案すると、ダイナミックスティルネスとは、『 地球規模の、静止して、動きの無い静かな、単なる流れとして現れている波動 』 と言いえるように思われます。

・アリスベイリーの提示している意識の階層と、エネルギーの動きの関係

次に、バイオダイナミクスでのゾーンと波動の関係性をベースにして、アリスベイリーの提示している意識の階層における波動を類推して、マトリックスとして以下に示します。
  アリスベイリーの提示している意識の階層 アイデア1 アイデア2
フィジカル
宇宙固体
パーソナリティ 物質的存在の領域
マーヤ
10〜15回/分 10〜15回/分 頭蓋リズム相当
アストラル
宇宙液体
感情の領域
グラマー
2〜3回/分 2〜3回/分 ミッドタイド相当
メンタル
宇宙気体
霊的トリアッド 理性の領域
イリュージョン
約90秒 約90秒 ロングタイド相当
ブッディ
直感
流れ DS相当
アートマ
霊的意志
ヘルス相当
アヌパーダカ
モナド
. モナド≒分心霊
神の最小単位
流れ DS相当
アディ
ロゴス
. ロゴス≒神
ロゴス≠絶対的神
ヘルス相当
直感:ここでの直感は、普遍性の原理を包括的に把握することであり、一般的に使われている意味とは異なる
モナド:ロゴスが発した無数の閃光の1つ、分心霊でもある、若しくは、ある存在としての形態における最小単位
ロゴス:神、神とは存在する全ての形態、意識、エネルギーの総和、但し、ここでは、太陽系ロゴス、地球ロゴス、と使われる
アリスベイリーでは、意識は7つの階層として提示されており、固体、気体、液体については、上記相当で妥当ではないかと思われます。
ブッディ、アートマ、アヌパーダカ、アディ、については、2つの可能性が考えられ、アイデア1、 〃 2、としました。
ブッディ、アートマ、アヌパーダカ、アディ、と名づけられている概念は、かなり抽象性が高いと思われますが、この様に類推することでもしかすると、波動として知覚が出来るかも知れません。
ただ、流れ≒ダイナミックスティルネスであり、特別に名称を与えられている存在であることを鑑みると、アイデア2の方が、正鵠を得ている可能性が感じられます。
この拡張したアイデアを適用することで、グラマーそのものをミッドタイドの歪みとして、イリュージョンそのものをロングタイドの歪みとして知覚、開放の可能性が考えられます。

・アリスベイリー提示されている意識進化の段階におけるエゴイズムと、類推される波動の関係

また、アリスベイリーでは、エゴイズム (煩悩) について、以下の表に示す様に3つの階層に分けています。
このことは、上の表のパーソナリティに対してエゴイズムが存在し、それが、フィジカル、アストラル、メンタルの3つの階層に分けることが出来る、と言う趣旨でもあります。
そして、この各々の階層に対しても、波動を類推することが可能です。
この概念も、色々研究してみると、人間の解放に対するヒントが得られる可能性が感じられます。
例えば、グラマーは感情的なエゴイズムであり、人間関係のトラブル、悩みは殆どはグラマーが関係していると言われていますが、その感情的な歪みが、ミッドタイド相当の、2〜3回/分の波動の歪みとして知覚出来れば、その波動の歪みに治療を行うことで、感情的な歪みへの対処が可能なるかも知れません。
要するに、人間関係のトラブル、悩みに対して、全く新しい角度からの治療が可能になるかも知れないのです。
同様に、誤った信念は多大な社会的トラブルに発展する可能性があり、ロングタイド相当の約90秒の波動の調整で対処が可能となる可能性があります。
階層 エゴイズム(煩悩) 類推される波動 補足
フィジカル マーヤ 10〜15回/分 物質に対するエゴイズム、若しくは強い思い込み
アストラル グラマー 2〜3回/分 感情の領域、感情におけるエゴイズム、若しくは強い思い込み
メンタル イリュージョン 約90秒 理性の領域、理性におけるエゴイズム、若しくは強い思い込み
若しくは、誤った信念

・ヤコブの階段で提示されている意識進化の段階と、類推される波動の関係

やはりマトリックスとして以下に示します。
ヤコブの階段で提示されている意識進化の段階 類推される波動 アイデア
本能 10〜15回/分 頭蓋リズム
潜在意識 2〜3回/分 ミッドタイド
覚める意識 約90秒 ロングタイド
自己意識 流れ ダイナミックスティルネス
超意識 ヘルス
ここでは、自己意識は相対的なニルヴァーナであり、超意識は絶対的なニルヴァーナと考えられますが、これらを現実に知覚可能な波動として掴める可能性があります。

・ダスカロスの提示している輪廻転生の経路と、類推される波動の関係

やはりマトリックスとして以下に示します。
ダスカロスの提示している輪廻転生の経路 類推される波動 アイデア
フィジカル 10〜15回/分 頭蓋リズム
サイキック 2〜3回/分 ミッドタイド
ノエティック 約90秒 ロングタイド
ノエティックステート 流れ ダイナミックスティルネス
ハイヤーノエティックステート ヘルス
ダスカロスでは、階層について色々な概念が提示されていますが、これはそのうちの1つになり、輪廻転生の経路を表しています。
因みに、ダスカロスの場合、意識の進化のレベルに応じて輪廻転生の経路は変って来るとされており、この経路はシンボルオブライフと呼ばれるでそれが表されていますが、ここに載せたパターンは、一般的な意識レベルの場合の経路になります。
詳しいことは省きますが、ハイヤーノエティックステートとはパーマネントアトム(恒久原子)として、存在の主体が3次元に転生する直前の階層になり、もしかすると、この階層では、ヘルスに相当する波動が発生している可能性が類推可能だと思います。

(HP製作者のつぶき:2022/5/14)
治療におけるエネルギーの作用を言語化すると言う作業に着手してみて、想像を絶する困難性に遭遇しました。
元々、頭蓋仙骨治療の説明で、物理とエネルギーを分けて記述を始めたのが、2011年の暮れで、5年後の2016年に大幅に更新、今回は6年ぶりの大幅更新となりました。
2011年の更新は、頭蓋仙骨治療を色々と説明していると、物理的な内容について記述していても、ややもすると、つい、エネルギー的な要素が中途半端に入ってしまい、この中途半端を避ける意味での分離の趣きもありました。
従い、物理的な要素の記述が主で、エネルギー的な要素については、従であった訳です。
2016年の更新も、基本的には同じ路線で、物理が主でエネルギーが従でしたが、自分の中で、エネルギー的な作用、メカニズムに対する知見が徐々に増えて来て、それを記述した感じもありました。
それに対して、今回の更新はエネルギーが主で、物理が従に逆転した状態での更新になりました。
逆転とは、2020年から2021年にかけて、それまで徐々に明らかになりつつあった、エネルギーの作用に対する知見が、一気に更新されたことによります。
具体的には、以下の、ジム・ジェラスの言葉に、タイムリーに出会えたことが大きかったです。
@、頭蓋リズムとモティリティは、ともに、ブレスオブライフの現れである。
A、間接法において、壁に対しての操作は誤りであり、迷路の中を壁に当たらずに通り抜けるように操作を行う。
@については、治療の対象である、人間の存在について、その根本はエネルギーとしての存在であると言うことになるのですが、この事は、暫く前から情報としてはけっこうやって来ていたのですが、ついにそれを請けがう事が出来たと言うことになります。
Aについても、『 やはりそうだよね・・・・ 』、って言う感じで、請けがう事が出来た訳です。
これによって、頭蓋ワークショップ、内臓ワークショップ、ともに、Ver2となりました。
その延長線上で、今回の、頭蓋仙骨治療のページもVer2になったのですが、元々、エネルギーは空間的に幅広く作用しているので、この、空間的な広がりのある存在を、2次元の文章と言う限られた伝達手段で、どのように構成したらそれが可能になるのか、膨大な試行錯誤の罠に陥りました。
逆に言いますと、それだけ、伝えたいネタがあったと言うことにもなる訳です。
と言う事で、3月13日に更新作業に着手して、4月の上旬に物理的側面が半分くらい出来た時点で、エネルギー的側面の更新作業に移り、約1ヶ月、毎日頭を捻り、先送り可能な事柄は、全部棚上げにして更新作業に没頭しました。
(続く)
( 2023/6/1 )
構文の見直しを行い、同時に、全体の記述も見直しました。